真空ポンプの種類
真空を引く原理に応じて種類(容積移送式、運動量輸送式など)が分けられていますが、ここでは必要な真空度とオイルが必要かという観点で比較を行いました。
種類 | 別名 | 低真空 | 中真空 | 高真空 | 超高真空 | 極高真空 | 油使用 | 注意事項など |
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ロータリーポンプ | 油回転ポンプ | ✔ | ✔ | 必要 | ・作動油により、真空側や大気側が汚れる ・水蒸気を含む気体を吸い続けると、作動油が劣化し故障の原因となる。 |
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液封ポンプ | 水封ポンプ (水を使う場合) | ✔ | 不要(水封の場合) | ・水蒸気を含む気体の真空引きが可能。 ・到達圧が液体の蒸気圧で決まるので、それほど真空度が上がらない。 |
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ダイアフラムポンプ | ✔ | 不要 | ・オイルフリー ・排気容量が小さい場合が多い |
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油拡散ポンプ/拡散ポンプ | DP (diffusion pump) | ✔ | ✔ | 使用 | ・オイルが真空側に逆流する ・排気速度が大きい ・粗引きポンプが必要 |
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ターボ分子ポンプ | TMP (turbomolecular pump) | ✔ | ✔ | △ | 不要 | ・オイルフリー ・粗引きポンプが必要 ・内部で動翼が数万rpmで回転しており、故障・破損・急激な圧力上昇などで起こる翼の破損による事故に注意が必要。 |